心に残るセリフたち⑩～⑫

2018/10/16 08:24

こんにちは、真です。
想像（イマジネーション）から創造（クリエイト）へ。
大好評連載中の（自画自賛笑）コーナー「心に残るセリフたち」をまとめてみました。
今回は⑩～⑫です。
自分が観たり、聞いたり、読んだり、歌ったりしてふれてきた芝居や映画、小説、エッセイ、音楽などから印象に残っているセリフ（ことば・歌詞・名言・コメントなども含め）を思いつくままに書いています。
書いているうちに横道にそれたりしながらもけっこう面白いエピソードを発見したり、思い出したりして楽しい時間です。
これを読んで同じ趣味だったり、関連する記憶を思い出したり、興味を持っったりしてもらえるとうれしいなぁと思います。

■心に残るセリフたち■

⑩

「あしたのジョー」

高森朝雄+ちばてつや+寺山修司

昭和のテレビっ子世代と言われる真っただ中で育ちました。

今のように好きな時になんでも観れる時代とは違って、その時の観れないと次の日に学校で話題に入れないなんてこともありました。

そんな小学生のころ流行っていたのがスポ根（スポーツ根性ドラマ）でした。1960年代から1970年代の日本の高度経済成長期にその勢いを現すようにできたものでミュンヘンオリンピックなどのスポーツブームもあり、アニメもドラマもスポ根全盛期でした。

タイトルを挙げると「飛び出せ！青春」「俺は男だ！」「柔道一直線」「サインはV]「美しきチャレンジャー」「赤き血のイレブン」「タイガーマスク」「巨人の星」「あしたのジョー」「アタックNo1」「金メダルへのターン」「ミュンヘンへの道」・・・・まだまだありますが自分が今、思い浮かぶのはこのくらいです。

スポ根ドラマに影響されて野球をやったり、バレーボール部に入ったりした少年でした。エキスパンダーを分解して、「巨人の星」の飛雄馬が着けている大リーグボール養成ギブスをまねて作ったりしました・・・みごとに失敗でしたが（笑）

※マジで作れると思った(^_^;)

話はそれましたが（それた方がオモシロイかも）心に残るセリフはスポ根アニメの代表作「あしたのジョー」からです。

どちらかというと同時期に大ヒットしていた「巨人の星」のほうが好きでしたが、セリフとして浮かんでくるのは「あしたのジョー」です。

※「あしたのジョー」といえばこのカットが有名ですね。

丹下段平

た…立て…!…立つんだ、ジョー!

坊主頭に黒の眼帯、顔や頭に古傷がある出っ歯の中年男。拳闘キチガイを略して通称「拳キチ」。
かつては日本タイトルに挑戦するほどの強豪プロボクサーであった。引退後、巨額の負債を抱えドヤ街でわずかな日銭を稼いでは酒に溺れる荒れた生活を送っていた。丈と出会い、丈の天性のパンチ力に惚れ込んだ段平は、彼を一流のボクサーに育てることを決意。ジム再建のために酒をやめ、昼夜を問わず働き始める。※ネットより引用

立て！立つんだ！ニッポーン～！

まさに時代の叫びのようです！

アニメでは試合の時には毎回叫んでいたようなイメージがあります。丹下段平のキャラと声によるインパクトも大でしたね。

「巨人の星」の星一徹が長屋の部屋でちゃぶ台をひっくり返すのがたとえ一回であっても毎回食事の度にひっくり返していたと思っていたのと同じイメージです。

※丸いちゃぶ台だと思っていましたが四角だったんですね（笑）

「あしたのジョー」の原作者は高森朝雄（本名朝樹）さんは別のペンネーム梶原一騎（この方が有名かも）で「巨人の星」「タイガーマスク」「愛と誠」「空手バカ一代」など数々の名作劇画を生み出しています。絵を描き上げた、ちばてつやさんのキャラクターの創造力も最高だと思います。

「あしたのジョー」にまつわる重要人物として寺山修司さんがいますが、次回の心に残るセリフで書きたいと思います。

※高森朝雄・梶原一騎さん全エネルギーを捧げ50歳で他界

※ちばてつやさん、79歳現役活躍中

高森朝雄さん、ちばてつやさん、すてきなセリフをありがとうございます　（真

■心に残るセリフたち■

⑪

「あしたのジョー」

その2

高森朝雄+ちばてつや+寺山修司

「あしたのジョー」のアニメの主題歌の作詞を手掛けたのが歌人であり劇作家、映画監督でもあったの寺山修司さんです。

「言葉の錬金術師」「アングラ演劇四天王のひとり」「昭和の啄木」などとも呼ばれ、他にももマルチに活動して膨大な量の作品を発表しました。競馬への造詣も深く、競走馬の馬主になるほどで、競馬中継の解説もしていたと思います。東北訛りの独特なしゃべりくちも印象に残ります。演劇実験室「天井桟敷」を主催して社会を賑わすさまざまな活動を行いました。

そんな寺山さんの主題歌はさすがに強烈なパワーがあります。

作曲の八木正生さんのメロディもさらに心に残る名曲にしています。歌った尾藤イサオさんも素晴らしい！

まさに神がかった才能が結集して出来た作品でしょう。

サンドバッグに　浮かんで消える

憎いあんちくしょうの　顔めがけ

たたけ！　たたけ！　たたけ！

俺らにゃ　けものの血がさわぐ

だけど　ルルルル・・・・・・・

あしたは　きっと　なにかある

あしたは　どっちだ

親のある奴は　くにへ帰れ

俺とくる奴は　狼だ

吠えろ！　吠えろ！　吠えろ！

俺らにゃ　荒野がほしいんだ

だけど　ルルルル・・・・・・・

あしたは　きっと　なにかある

あしたは　どっちだ

少年院の　夕焼け空が

燃えているんだ　ぎらぎらと

やるぞ！　やるぞ！　やるぞ！

俺らにゃ　闘う意地がある

だけど　ルルルル・・・・・・・

あしたは　きっと　なにかある

あしたは　どっちだ

『週刊少年マガジン』連載中から社会的反響は大きく、ジョーのライバルである力石徹が作中で死んだ時には、架空の人物であるにも関わらず、寺山さんの提案で葬儀が行われたことも話題になりました。

寺山修司さんには思い出があります。２０代に芝居をしていた頃、観客として寺山さんが観に来ていたのです。舞台から顔はわかりませんでしたが、寺山さんのトレードマークのひとつだったサンダル（デニム柄だったと思う）が見えました。直接会うことはできませんでしたが、うれしかった記憶があります。それから１年後に４7歳の若さで亡くなったことを舞台公演中に聞きました。

※ネットで検索したら出てきました！やっぱりデニムのサンダルでした！

夫婦でカラオケに行くようになって（２か月に一度くらい）必ず歌うのが「あしたのジョー」です。声をいっぱい出せて気持ちがいいのですっきりします。

※見た目も歌声もいくつになっても変わらない現在74歳だって！（データもらい！）

歌詞にある　だけどルルルル・・・・・・の部分のところには元々は歌詞があったそうですが、スタジオで尾藤さんが録音で歌っているときに歌詞を忘れてしまいルルルル・・・・・と歌ってしまったのを聴いていた寺山さんがそれいいじゃないかっていうことでルルルル・・・・

になったエピソードがあるそうです。

※１９３５年～１９８５年　４7歳他界

寺山修司さん、すてきなセリフをありがとうございます　（真

■心に残るセリフたち■

⑫

「プチ哲学」

佐藤雅彦

今回はセリフを考えてみようです。

手離せない一冊としてメディアクリエイターの佐藤雅彦さんの「プチ哲学」があります。

「ちょっとだけ深く考えてみよう」をコンセプトにイラストと解説で何気ない身近な出来事、発見を面白おかしく書いて（描いて）あります。おとなのプチ絵本って感じでもあります。もちろん、こどもと一緒に楽しめます。

年齢と共に固くなった思い込みや思考をゆるめてくれるヒントがいっぱいです。

芝居やワークショップ創りにもすごく役立ちました。本当にちょっとだけ視点を変えるだけで大きく結果が変わる事を学びました。

「ひよこの誕生」のページから、

今回のテーマ「想像力」について

人間は、具体的に見える以外のものも、想像力によって見ることができます。卵の内側にひよこのでかたが書いてあるとしたらいったいどんな内容でしょうか。こんな簡単な漫画の表現でも、中で起こっていることが想像できるから面白いのです。

想像力（イマジネーション）は人間が持っている素晴らしい力のひとつです。その力が人生をより深く楽しくするのです。

佐藤雅彦

ひよこの誕生

何てかいてあるのかな？

思いつくままにちょっとだけセリフをクリエイトしてみましょう。

1954年生まれ静岡県出身。東京大学教養学部卒業。

電通に入社。CMプランナーとして湖池屋「スコーン」「ポリンキー」「ドンタコス」NECの「バザールでござる」など様々なCMやテレビの企画を手掛ける。電通退社後は独立し、企画会社「TOPICS」を設立、特にNHKの「おかあさんといっしょ」内の歌として、作詞・プロデュースをつとめた「だんご三兄弟」は、社会現象になるほどヒットした。「ピタゴラスイッチ」の監修も携わっています。

他にも多数著書があります。『クリック―佐藤雅彦超・短編集』　『ねっとのおやつ』『考えの整頓』などオススメです。